皆様こんにちは。
以前、帯の柄付けの種類についてご紹介しましたが
今回は、帯の歴史に触れたいと思います。
![](https://kimondou.jp/news/wp-content/uploads/2021/05/1625963_s.jpeg)
帯の歴史は、前開きの服を着るようになり
衣服の前が開かないように腰に巻いたことから始まります。
平安時代には女性も袴を履いていましたが、
袴を脱いだ軽装に変わった安土桃山時代ごろからは
帯の存在感が増してきました。
当時、帯は「名護屋帯」と呼ばれ、縄状の組帯でした。
名前は組紐の技術が伝わった佐賀県の地名が由来となっています。
その後、徐々に帯の幅が広くなっていきました。
名護屋帯が廃れると、裂地の帯が登場します。
バリエーションも豊富になり、
フォーマルなよそ行き用は錦織・唐織・緞子など、
普段の装いには黒繻子と型染や友禅のリバーシブルなど
といった帯が主流になりました。
この時点で、すでに今の帯の形にかなり近いですよね。
現在のような六通柄やお太鼓柄ではなく、
すべて全通柄でした。
そのため、結び方に制限がなく
江戸時代には様々な結び方が流行したようです。
![](https://kimondou.jp/news/wp-content/uploads/2020/11/訪問着78_6-2-1000x1000.jpg)
江戸時代末期には深川の芸者さんがお太鼓結びを考案し、
帯の柄付けも変化していきます。
お太鼓結びは明治時代に定着し、
未婚女性以外はお太鼓結びを結ぶことが多くなったそう。
お太鼓柄が登場したのは昭和の初期で、
全通柄の帯に比べて柄が少ないぶん安価でお洒落であったため
盛んにお太鼓柄がつくられるようになりました。
その後、お太鼓結びをしやすく全通柄よりも安価な六通柄が登場し
現在主流となっています。
時代に合わせて変化をしてきた帯。
最近では半幅帯が流行していたり、
これからも帯の世界は変わっていきそうですよね。
伝統を守りながら時代に合わせて変化することは簡単ではないですが、
着物を廃れさせないために必要なのかもしれません。
今後も着物業界の変化に目が離せませんね。
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