着物のTPO(紋付袴編)
結婚式での男性の和装といえば紋付袴。
なかなか着物を着ない男性にとっては貴重な機会ですよね。
大切な式に臨む前に、紋付袴とはどんなものなのか不安という方、
成人式や大切な式典で紋付袴を着ようと考えている方、
ぜひご覧になって参考にしてみてくださいね。
- ★紋付袴とは・・・?
- 紋付袴は、正式には紋付羽織袴と呼び、紋のついた着物に袴・羽織を着ます。
五歳の七五三と同じ装いですね。
袴は「行灯袴」と「馬乗袴」の二種類があり、正式な場では馬乗袴と羽織を合わせます。
柄は婚礼の場合は「仙台平」と呼ばれる縞地のものが一般的です。
女性と違い対丈で着る(おはしょりをつくらない)のも男性着物の特徴ですね。
またお腹がある程度出ているほうが良い着こなしとされていて、着付けでは細身の男性はお腹周辺に補正を入れて少し膨らみを持たせることもあります。
寸胴の着姿が良いとされる女性とは少し違う部分ですよね。
- ★紋付袴の歴史
- 江戸時代、武家の婚礼衣装は紋付に裃という服装が主流の時代がありました。
その後徐々に武家以外でも有力な商家などの婚礼儀式で裃を着用するようになりました。しかし幕末になり裃が廃止されたため羽織袴になりました。
一般庶民に定着したのは明治時代に入ってからで、宮中の正装が洋服に制定されるのと同時に五つ紋の黒紋付羽織袴も礼装として制定されたことで、広まりました。
正式に正装と決まったのは意外にも最近のことなんですね。
- ★紋付羽織袴の格は?
- 婚礼で使用される紋付羽織袴は五つ紋付きのため、第一礼装になります。
五歳の七五三で使われるものと同じですね。
羽織と着物、どちらも五つ紋付きになります。
五つ紋とは5か所に紋(家紋)を入れることで、背中、両胸、両外袖に紋が入ります。
第一礼装の場合、紋は一番格の高い「染め抜き日向紋」。
五つ紋付きの背紋はご先祖、抱き紋は両親、袖紋は兄弟姉妹をあらわしているとされています。
「先祖から守られている」という意味も込められているそうですよ。
- ★どんな時に着られる?
- ・結婚式(花婿)
・結婚式の前撮り(花婿)
・結婚式(父親・兄弟)
・成人式
・各種式典
など、意外と機会は多いですよね。
最近では、結婚式の前撮りで着用する花婿さんも多いですね。
- ★対象年齢は?
- 年齢不問です。
未婚・既婚も問いません。
- ★着用時期は?
- 夏用のものも存在はしますが、季節関係なく一般的に裏地のついたものを着用します。
重厚感も出て、写真映りもとても良いですよ。
- ★どんな帯を合わせる?
- 角帯と呼ばれる帯を着けます。
女性の帯に比べ、細く短い帯です。
袴の下から少しだけ見えるので、色は着物と帯との調和が良いものにします。
通常は紺など、暗めの色にします。
- ★どんな小物を合わせる?
- 女性に比べて必要な小物は少ないものの、必須のものがいくつかあります。
[角帯]
着物を押さえ着崩れを防ぎます。
また、袴を留め押さえる役割もあります。
[羽織紐]
羽織紐は羽織の左右を留める役割で男性の正装には必須の小物です。
白のものが正装用で一般的です。
「相尺」と「中尺」の2種類があり、長さが違います。
相尺は中尺より長く、ボリュームがでるため第一礼装向きとされています。
中尺は相尺よりも短いですが、礼装で使わないわけではありません。
子どもの礼装の際などは相尺ではボリュームが出すぎるため中尺を使うことが多いです。
[末広]
白扇ともいいます。
装飾品のひとつで、女性のものと違い骨が白いものを使います。
「末広がり」として縁起の良い小物ですね。
基本は帯に挿していますが、挨拶の時などは帯から取り出し、右手に持って挨拶します。
畳の部屋では正座した前に末広を置き、挨拶します。
そのあとは自分の後ろか右側に置いておきます。
[草履・バッグ]
男性の草履は雪駄とも呼ばれます。
女性のものと違いかかとに段がありません。
婚礼用の場合は白い鼻緒のものが主流です。
また、バッグ類は無くても問題ありません。
出歩く際に必要であれば信玄袋と呼ばれる巾着を持ちます。式や写真撮影の際は必要ありません。
[足袋]
正式な場では、綿の5枚コハゼのものとされていますが、固めの素材の綿に抵抗がある方も多いので、最近ではストレッチタイプの足袋もあります。
また5枚コハゼだと窮屈という方も多いため、足首が見えなければ5枚コハゼでなくても良いでしょう。
- ★長襦袢は?
- 男物の長襦袢を使います。
色は、白や紺、青などがあります。
- ★半衿の色は?
- 正式な場では半衿は白になります。
女性ものと違い、地紋や刺繍のあるものは使いません。
結婚式や式典での紋付袴は、なかなか着物を着ない方にとっては貴重な機会。
一生の思い出になること間違いなしですよね。
ぜひ良い着物を選んで、楽しんでお召しくださいね。
いかがでしたでしょうか?
このページを読んで、紋付袴に関してのお悩みを解消していただけたら嬉しいです。
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